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ADL指導をしてください
リハビリをしているとよく
「ADL指導をしてください」と言われることが多いです。
ではADL指導って何するの?
指導してほしいADLは何?
どのADLができていないから指導するの?
様々な疑問が生じてきます。
答えは本人しかわからない
いくら考えてもわかりません
答えは本人が持っているからです。
しかも、本人が持っているはずの答えは
本人もわかっていないので、一緒に探す必要があります。
探し方は?どうやったら見つかるの?
この答えも「人それぞれです。」
とあいまいな答えしか出てきません。
しかし、この答え探しがリハビリを行う上での醍醐味であると思います。(少し不謹慎かもしれませんが)
ADLを指導する前にその人を知る
いきなり「ADL指導をします」「ADLの獲得を目指しましょう」
といったところで、相手も戸惑います。
先の述べた答え探しのところで
- その人を知り
- これから何が必要であり
- どんなことをするべきなのか
しっかりと話しましょう。
「とりあえず、○○が必要だから××をしましょう」
このようなやり方では、相手は納得できませんしやる気へとつながりません
結果として、その場でしかできないADLになってしまうのです。
その人を知り、その人が
- やりたい
- やる必要がある
- やらなければならない
と思えることから行っていく方がADLの獲得が早くなります。
ADLを指導しよう
話し合いの中で取り組むものが決まったら
さっそくその動作についてみてみましょう
いきなり教える立場にならなくても
今現在どのくらいできるかによって
今後の経過が変わるからです。
どのように指導する?
あるADLの指導をとっても
- 一から十まで全て教えながら行う場合
- 実際にやってみて、できない場所・できる場所の区別をつけながら行う場合
これだけでも結果は異なってきます。どちらが良いかは対象となる人を見ながら行っていく必要があります。
前者のメリットは
細かく指導することができるので無理なく行えます。
またできない場合でもできるところから行うことができます。
デメリットは
全て教える立場のやり方になってしまうため
もともとの対象者とのやり方がそもそも違った場合
全て一からやり直さなければなりません。
後者のメリットは
できない部分のみの指導で良いため
その人がどのようにやろうとしているのかをくみ取って
指導しやすいです。
デメリットは
動作ができなかった場合精神的に落ち込んでしまう可能性があります。
細かくわけていくともっと多くの方法がありますが
どの方法であってもメリット、デメリットがあることを把握する必要があります。
それを理解したうえで、関わらなければ
できるADLが、しているADLに変わっていくことは困難になります。