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呼吸不全って何?
呼吸不全とは
呼吸機能障害のため動脈血ガスが異常値を示し
正常な機能を営めない状態である。
簡単に言うと
PaO2≦60mmHg(低酸素血症)の状態である。
このような状態になると
何が難しくなるのか?
何ができないのか?
あまり知られていないので考えてみる。
呼吸不全患者の困難感は何?
呼吸不全患者の活動制限としては
ある特定のことが”出来ない”というよりは
一つの動作はできても続けて行う動作をすると
呼吸苦や息切れがでて”出来ない”といったほうが正しい。
そのため呼吸不全だからといって
活動がすべて制限されているわけではない
むしろ制限されているのは活動の中の一部分だけなのである。
リハビリでは何をするのか?
呼吸不全患者のリハビリで何をしますか?
そうすると、すぐに
- 呼吸筋のストレッチ
- 胸郭の柔軟性の向上
などがあげられる。
もちろん間違いではなく、推奨されることだと思うが
それだけで良いのだろうか?
呼吸不全患者は病態の進行に伴って
低酸素血症による頻脈、頻呼吸、低血圧、頭痛、などがある。
さらに悪化すると心不全や意識障害、昏睡などもみられる。
呼吸不全の重症度ごとに
リハビリで提供できることは大きく異なるが
共通することは患者自身のコンディショニングである。
筋力トレーニングや有酸素運動も重要であるが
コンディショニングを行うことが最も重要であると考える。
病気の状態はあまりわからない
病気の進行具合や肺のレントゲンなどは
検査結果が出ていないとわからない情報であり
医療の中にいないとわからない情報である。
いわゆる地域で活動しているセラピストにとっては
あまり見る機会のない情報なのである。
そのため患者自身からの聞き取りをしっかり行い
どのような場面、状況で呼吸苦が生じ
どの程度休息をとれば回復するのか
現在の状態はどのようなものなのかを
しっかりと聞き取っていくことが重要になる。