呼吸療法認定士

COPDは呼吸だけの問題ではない?

目次

COPDとは何か?

COPDとは慢性閉塞性肺疾患のことを指します。
以前は原因疾患として肺気腫や慢性気管支炎に分類されていましたが
現在は2つの疾患による閉塞性疾患を合わせてCOPDと呼ばれています。

これだけだとCOPDは呼吸器だけの問題であり
肺が良くなれば全て良くなる印象を持つかもしれない。

これは間違いではないが正解でもない。
なぜならCOPDは呼吸器だけの問題ではないからである。

COPDは全身疾患である

COPDの全身における影響は様々のものがある。

例えば
筋肉の廃用、体重減少・増加、低栄養による骨粗しょう症
心疾患、抑うつなどがあげられる。

それぞれの関係性を考えよう

まずは筋肉についてであるが
なぜ筋肉の廃用が起こるのか?
簡単に言うと筋肉を使わなくなることがあげられる。

筋肉は使えなくなる原因として、呼吸苦である。
動作をすると呼吸が苦しくなるので徐々に活動範囲を狭くしていって
家の中だけやベッド上のみで過ごす人が多くなる。

これら活動制限より筋肉の廃用は起こる。

体重の減少・増加も同様に活動制限から引き起るが
さらに食事量なども関係してくる。

COPDなど呼吸器疾患があると
ものを飲み込む際に一瞬呼吸が止まることも呼吸苦の原因になる
そのため食事量が極端に減り、体重を減少させる方が多い。

また体重の増加の原因としては心疾患と関係してくる。
心疾患が引き起こされることにより全身的に浮腫が起きやすくなり
体内に水分が貯留することで体重増加につながる。

食事量の減少は体内の栄養素の減少に関係し
骨粗しょう症につながる。
それにより易骨折性となり全身的な耐久性の低下につながる。

さらに全体的に苦しくなり、活動が制限され
できることが少なくなり家の中や限られた場所のみで生活することで
抑うつ状態になり身体的にも精神的にも不健康になっていく。

まとめ

COPDは呼吸器の問題ではあるが
そこから波及していく問題としては全身的なものが考えられる。

そのため身体的にも精神的にも
コンディショニングをしっかりと行っていくことが重要となる。

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-呼吸療法認定士