アプローチ

術後患者のリハビリ介入③~整形外科編~

目次

深部静脈血栓症を予防する

前回は術後に起こりうる様々なリスクについて書きました。
その中でも起こってしまうと生活の復帰の妨げになる
深部静脈血栓症について書きたいと思います。

深部静脈血栓症の発生

深部静脈血栓症(DVT)の発生率としては

  • TKA:約50~60%
  • THA:約40~50%
  • 大腿骨頸部骨折:約30~40%

と言われています。

DVTが起きてしまうとどうなるのか?

簡単な流れでは

  1. 長期臥床が必要になる
  2. 長期臥床により廃用症候群が進行する
  3. 認知症の進行・せん妄状態の発生
  4. ADLが低下し、リハビリ期間が延長する

といったように悪循環に陥ってしまいます。
(3番目の認知症関連は特に高齢者に関係します。)

どのように予防すればよいのか?

DVTの予防といっても様々な方法があります。

その中でも

  • 早期離床
  • 下肢の運動

は重要だと思います。

そのほかにも

  • 弾性ストッキング
  • 間欠的空気圧迫法
  • 十分な飲水(脱水予防)

などがあります。

早期離床

早期離床がなぜ重要なのか?
それは離床することで長期臥床を予防することができ
同一姿勢をとらないことで
最低限下肢に荷重がかかり筋収縮が起きます。

また起きることで活動的になることが挙げられます。

下肢の運動

下肢の運動は時に足関節の底背屈が重要視されています。
足関節の底背屈により血流量は
何もしないときより約5~6倍になるそうです。

血流を滞らせないことでDVTの予防ができます。

まとめ

DVTの予防はリハビリをスムーズに進めるために重要である。
リハビリがスムーズに進むということは
それだけ生活に復帰するまでの期間が短縮されるので
リハビリの有用性を言うことができます。

また患者教育の一つとしてDVTの予防を知らないと
もしかしたら予防できることも予防できず
その人のその後の生活を悪化させてしまう可能性があります。

少しの知識があれば予防できることなので
しっかり確認して予防していきましょう。

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