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深部静脈血栓症を予防する
前回は術後に起こりうる様々なリスクについて書きました。
その中でも起こってしまうと生活の復帰の妨げになる
深部静脈血栓症について書きたいと思います。
深部静脈血栓症の発生
深部静脈血栓症(DVT)の発生率としては
- TKA:約50~60%
- THA:約40~50%
- 大腿骨頸部骨折:約30~40%
と言われています。
DVTが起きてしまうとどうなるのか?
簡単な流れでは
- 長期臥床が必要になる
- 長期臥床により廃用症候群が進行する
- 認知症の進行・せん妄状態の発生
- ADLが低下し、リハビリ期間が延長する
といったように悪循環に陥ってしまいます。
(3番目の認知症関連は特に高齢者に関係します。)
どのように予防すればよいのか?
DVTの予防といっても様々な方法があります。
その中でも
- 早期離床
- 下肢の運動
は重要だと思います。
そのほかにも
- 弾性ストッキング
- 間欠的空気圧迫法
- 十分な飲水(脱水予防)
などがあります。
早期離床
早期離床がなぜ重要なのか?
それは離床することで長期臥床を予防することができ
同一姿勢をとらないことで
最低限下肢に荷重がかかり筋収縮が起きます。
また起きることで活動的になることが挙げられます。
下肢の運動
下肢の運動は時に足関節の底背屈が重要視されています。
足関節の底背屈により血流量は
何もしないときより約5~6倍になるそうです。
血流を滞らせないことでDVTの予防ができます。
まとめ
DVTの予防はリハビリをスムーズに進めるために重要である。
リハビリがスムーズに進むということは
それだけ生活に復帰するまでの期間が短縮されるので
リハビリの有用性を言うことができます。
また患者教育の一つとしてDVTの予防を知らないと
もしかしたら予防できることも予防できず
その人のその後の生活を悪化させてしまう可能性があります。
少しの知識があれば予防できることなので
しっかり確認して予防していきましょう。